【現地レポ】河森正治 創作展の見どころ徹底解説!1970年から2025年万博へ繋がる「変形・合体」の軌跡

大阪観光

はじめに:1970年から続く「未来」へのバトン

アニメーション監督、メカニックデザイナー、そしてビジョンクリエイターとして知られる河森正治氏。代表作である「マクロス」シリーズや「アクエリオン」など、その独創的な世界観は世界中のファンを魅了し続けています。

そんな河森氏の創作の軌跡を辿る展覧会が、現在、大阪・万博記念公園の「EXPO’70パビリオン」で開催されています。1970年の大阪万博から多大な影響を受けたという河森氏にとって、この地での開催は極めて特別な意味を持ちます。今回は、展示の熱気と見どころを実体験に基づいて詳しくレポートします。


1. 万博の記憶が交差する「EXPO’70パビリオン」

EXPO’70パビリオン外観
会場は歴史的な熱気を感じるEXPO’70パビリオン(旧鉄鋼館)

今回の展示会場である「EXPO’70パビリオン(旧鉄鋼館)」は、当時の建築を活かした趣のある空間です。

少年時代に1970年万博を訪れ、その未来観に衝撃を受けた河森氏。会場に一歩足を踏み入れると、「当時の人々が夢見た未来」と「河森氏が描き出す未来」が共鳴し合う、独特の空気感に包まれます。2025年の大阪・関西万博の熱狂が記憶に新しいですが、この場所で作品群を鑑賞することには運命的な繋がりを感じずにはいられません。

2. 圧倒的な存在感!金色に輝くアクエリオン

金色のアクエリオン展示
入り口で出迎えてくれる金色のアクエリオン

展示エリアの冒頭で圧倒的な存在感を放っているのが、この「金色に輝くアクエリオン」です。写真で見ても分かる通り、背景の来場者と比べるとその巨大さが際立ちます。体感では3メートルを優に超える迫力!

ここは数少ない写真撮影可能スポットとなっているので、ぜひ記念の一枚に収めておきましょう。

3. 創作の原点、河森少年の「万博クロニクル」

展示の中で興味深いのが、河森氏のルーツに迫るコーナーです。小学4年生の春休みに1970年万博を訪れた河森氏は、なんとわずか3日間でパビリオンの8割以上を回ったという驚きのエピソードが紹介されていました。

70年万博 河森少年の軌跡マップ
実際に巡った場所が記された「河森少年の軌跡マップ」

展示されたマップには、訪れたパビリオン(青)と、特に印象に残ったエリア(赤)が克明に記されています。親と待ち合わせ場所だけを決めて1人で会場を走り回ったという行動力が、後の斬新なクリエイションに繋がっていることが伺えます。

精巧な1970年万博のジオラマ

1970年大阪万博のジオラマ
緻密に再現された1970年大阪万博の全体像

マップのすぐ下には、当時の万博会場を再現した圧巻のジオラマが展示されています。河森少年の足跡と照らし合わせながら眺めると、より一層楽しめます。

4. 思考の源泉に触れる「原画・ラフスケッチ」の衝撃

本展の最大の目玉は、膨大な数の生原画や企画書、アイデアの種が詰まったスケッチの数々です。

※注意:原画・資料エリアは撮影禁止となっています。

写真に収められないからこそ、その場でじっくりと目に焼き付ける時間は贅沢そのもの。以下のポイントには特に注目です。

  • 圧倒的な筆致: キャラクターやメカのラインに宿る、鉛筆の筆圧が生々しいエネルギーを伝えます。
  • 論理的な変形機構: 「本当に変形・合体できるのか?」という問いに対し、数学的な説得力を持たせる緻密な設計図。
  • 試行錯誤の痕跡: 何度も書き直された跡からは、一つのデザインが誕生するまでの苦悩と歓喜が伝わってきます。

特にメカデザインの「三面図」や変形シークエンスのラフは、ファンならずともその職人技に圧倒されるはずです。

5. 「合体・変形・未来」を読み解く4つのテーマ

展示スペース内の景観

展示は大きく4つのキーワードで構成され、河森氏の哲学を多角的に掘り下げています。

テーマ 見どころ
万博 ルーツとなった1970年万博の記憶と影響。
合体 異なる要素が結びつき、新しい価値を生むエネルギー。
変形 固定観念を打ち破り、環境に適応する柔軟な思考。
未来 人類とテクノロジーの共生を問うビジョン。

単なるアニメの資料展に留まらず、「クリエイティビティとは何か?」という普遍的な問いへのヒントが、会場の至る所に散りばめられています。

6. 2025年万博へと続く「いのちめぐる冒険」の映像

本展では、2025年大阪・関西万博で河森氏がプロデュースするシグネチャーパビリオンのプレビュー映像を見ることができます。

  • 映像内容: 「超時空シアター」と「ANIMA!」の2種類
  • 所要時間: 計約24分(各約12分)
  • 観覧環境: 座席や背後の階段に座ってゆっくり鑑賞可能

※通常のモニターでの上映です。VR体験等ではありません。映像は撮影禁止となっています。

7. 来場前にチェック!スムーズに楽しむためのアドバイス

  • 所要時間は「1時間以上」を想定: 1枚1枚の原画を丁寧に追い、映像作品までじっくり鑑賞すると1時間はあっという間です。
  • 常設展とのセットがおすすめ: パビリオン内の常設展では、初代「黄金の顔」の展示など1970年当時の興奮を体験できます。
  • 記念スタンプを忘れずに: 入口には、2025年万博パビリオン「いのちめぐる冒険」の特製スタンプが設置されています。スタンプ帳をお持ちの方は必携です!
いのちめぐる冒険のスタンプ
来場の記念にスタンプも忘れずチェック

「河森正治 創作展」開催概要

開催期間・時間

2025年9月6日(土)~ 2026年3月1日(日)
10:00~17:00(最終入館 16:30)
※休園日等の最新情報は万博記念公園の公式サイトをご確認ください。

会場・アクセス

EXPO’70パビリオン ホワイエ

観覧料(税込)

1,000円(中学生以下は無料)
※お支払いは現金のみとなります。
※別途、万博記念公園の入園料(大人260円・小中学生80円)が必要です。
※常設展の観覧には別途料金が必要です。


おわりに:私たちが創り出す未来へ

「河森正治 創作展」は、単なる過去を振り返る展示ではありません。過去の万博から受け取った情熱を、アニメーションという形で昇華し、さらに次の世代へと繋ごうとする河森氏の強い意志を感じる展覧会でした。

「変形」とは、現状に満足せず変わり続けること。
「合体」とは、個性を尊重しつつ手を取り合うこと。

展示を見終えた後、会場の外に広がる太陽の塔や空が、少しだけいつもと違った「希望ある未来」に見えるかもしれません。ぜひ、その熱量を現地で体感してください。

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