今回は大阪の天王寺にある日本有数の格式高い寺院である「四天王寺」をご紹介させていただきます!
初詣にぴったりの寺院ですが、平日に行けば比較的空いており、飛鳥時代にタイムスリップしたかの様な雰囲気を楽しめます。
日本最古の官寺「四天王寺」とは
大阪市天王寺区にある「四天王寺(してんのうじ)」は、推古天皇元年(593年)に聖徳太子によって建立された、日本最古の官寺(国家によって建てられた寺院)です。
長い歴史を誇るこの寺は、大阪のシンボルともいえる存在であり、地元の人々から親しまれています。
四天王寺は聖徳太子が「物部守屋」との戦いに際して、四天王(仏法を守護する神々)に祈願したことが由来とされています。
その後、太子は勝利を収め、その感謝の意を込めて建立されたのがこのお寺です。
四天王寺 南大門

こちらが四天王寺の正面入口とも言える南大門です。
尊厳と格式の高さを感じさせる立派な門ですね。
天王寺駅北口から徒歩12分程でこちらの南大門に辿り着けます。
四天王寺 西大門と石鳥居
西大門

そしてこちらが西側の入口にある西大門です。
南大門から入りましたがこの西大門とこの先にある石鳥居を見る為にわざわざ一度外に出ました(笑)
外観は南大門と似ていますがこちらの方が屋根が大きくて華やかな印象を受けます。
筆者が訪れたのは12月26日という事もあり「謹賀新年」と書かれた飾り付けがされていました!
石鳥居

そしてこちらが石鳥居です。
鳥居というと神社のイメージがありますが、明治時代以前の日本では、神道と仏教が融合して信仰されていたみたいでその名残なのでしょう。
そしてこの鳥居は単なる門ではなく「極楽浄土の東門」という宗教的な意味がある様です。
四天王寺 中門

こちらが四天王寺の中門です。
門の左右に安置されている金剛力士は非常に迫力があり、まさに守護神です。
左右の金剛力士の前にそれぞれ賽銭箱がありますが、「片方だけ入れる人はいない説」あると思います(笑)
僕は勿論両方の賽銭箱に入れました!
四天王寺式伽藍配置
余談ですが、四天王寺は中門・五重塔・金堂・講堂が南から北へ一直線に並ぶ「四天王寺式伽藍配置(してんのうじしきがらんはいち)」という日本最古の建築様式の一つでつくられています。
中門は外から見る事が出来ますが、五重塔・金堂・講堂に入るには「中心伽藍」のエリアとなり有料です。
四天王寺の中心伽藍(中門・五重塔・金堂・講堂)
それではいよいよ四天王寺の主要な建物が集まるエリア中心伽藍(ちゅうしんがらん)に入っていきます!
中心伽藍の拝観料は大人500円、高校生300円、中学生以下無料となっております。
中門の裏側

こちらは先程の金剛力士が安置されていた中門の裏側です。
裏側からの景観は中心伽藍の中からじゃないと見れないのでぜひ見ておきましょう。
五重塔

こちらが四天王寺のシンボル五重塔です!
高さが約39mあるので近くで見ると思ったより高くて圧倒されます!
日本古来の建築の景観はやはり美しく尊厳がありますね。
中に入れます!
そしてなんとこの五重塔は中に入れて上まで登る事が出来ます。
中は撮影禁止&土足厳禁なので注意して下さいね。
入口で靴を脱いで袋に入れて螺旋階段を登って上まで行きます。
最上階には窓があるので上から四天王寺の景観を楽しめます。
金堂

こちらの金堂の中も撮影不可となっております。
中には四天王寺本尊である救世観世音菩薩と四天王像が安置されていました。
仏教の宗教画の壁画も非常に見ごたえがありました。
講堂

こちらが中心伽藍の最北にある講堂です。
中には十一面観世音菩薩と阿弥陀如来が安置されているのですが、どちらも非常に大きい像で装飾も非常に美しく神々しさを感じました。
こちらも中は撮影不可でした。
定番の画角で撮影

最後に定番の五重塔と金堂と講堂を同じ画角で収められる場所で撮影。
青空も相まって非常に絵になる一枚ですね!
六時礼讃堂は工事中

そして中心伽藍のエリアを出て北側に歩くと六時礼讃堂がありますが現在は保存修理及び耐震工事中で入る事が出来ませんでした。
工事期間は令和5年4月1日~令和8年3月31日までの予定みたいです。
この六時礼讃堂は1623年建立なのでなんと400年以上前の建物なのです!
こうやって定期的に保存修理をして当時の姿を後世に残していく訳ですね~。感慨深いです。
和労堂(休憩所)

工事期間中は六時礼讃堂の業務(納骨・ご回向・永代供養・ご祈祷等)はこちらの和労堂(休憩所)に移転している様なので注意して下さいね。
四天王寺の極楽浄土の庭

四天王寺の北東には「極楽浄土の庭」というその名の通り極楽浄土を再現した庭園があります。
非常に美しい日本庭園になっている様なので四天王寺に訪れた際はぜひ足を運んでみて下さい。
料金は大人300円、高校生200円、小・中学生200円です。
筆者は残念ながら拝観時間を過ぎてしまっていたので見る事が出来ませんでした( ノД`)シクシク…
年間行事
四天王寺では年間を通じて多くの行事が行われています。
中でも有名なのが、毎月21日の「太子会(たいしえ)」と、22日の「大師会(だいしえ)」。
この日には縁日が立ち、参道に露店が並び賑わいを見せます。
骨董市や食べ歩きも楽しめるため、観光目的で訪れるのにもおすすめです。
PayPayでお賽銭できます

数年ぶりに四天王寺に訪れて驚いた事がPayPayでお賽銭出来る様になっていた事です!
キャッシュレスお賽銭は人生でまだやった事がなかったので試しにやってみました。

「支払いました」ではなく「お気持ちを送りました」となっているのが面白いですね(笑)
うっかり小銭を用意してなかった時でもこれでお賽銭出来るので便利ですよね。
QRコードがない賽銭箱もありますのでご注意下さい。
アクセス情報
所在地:大阪府大阪市天王寺区四天王寺1丁目11-18
最寄駅:
・Osaka Metro 谷町線「四天王寺前夕陽ヶ丘駅」から徒歩約5分
・JR「天王寺駅」北口から徒歩約12分
拝観時間:8:30〜16:30(※季節により変動あり)
拝観料:中心伽藍500円・庭園 300円
公式サイト:四天王寺公式ホームページ
※10月~3月は中心伽藍や庭園等の拝観時間が30分早くなり16時には閉まってしまいます。
実際に拝観する時間を考えて早めに行く事をおすすめします。
尚、四天王寺の門は24時間開いているのでお参りはいつでも可能です。
敷地内のマップやその他の詳細な情報は公式サイトでご確認下さい。
まとめ
四天王寺は、歴史・建築・自然のすべてを感じられる大阪屈指の名刹です。
大阪観光といえば道頓堀や通天閣が定番ですが、少し足を延ばして四天王寺を訪れることで、聖徳太子の時代から続く悠久の歴史に触れることができます。
静寂に包まれた境内で、日常の喧騒を忘れて心穏やかな時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。
